独立型電源システムとは何ですか
独立型電源システム(Stand-alone power system)とは、電力会社の巨大な送電網に頼らず、その場で発電した電力を利用して、電気製品を動作させるシステムです。基本的に、独立型電源システムは、一つまたは複数の発電するもの、エネルギーを貯蔵するものと電源制御装置で構成されます。発電方法と用途により、エネルギー貯蔵装置がないシステムもあります。
対照的に、送電網に接続されるシステム(Grid-connected system または on-grid system)があります。送電網に接続されるシステムでは発電会社から安定的な電源を使用することができます。普段我々が使っている電気は、ほとんど送電網に接続されるシステムです。以下の文章にて独立型電源システムにつきまして、詳しく説明します。
日常生活で利用されている独立型電源システム
日常生活でも独立型電源システムは多数存在しています。一番身近な例は自動車です。自動車では、ガソリンでエンジンを回して発電し、車内のオーディオやカーナビ、照明に使います。独立型電源システムは場所を限定しないため、送電網に依存せず、災害時や停電時でも電力を使用することができます。
地球環境にやさしい再生可能エネルギーを利用した独立型電源システム
近年では、地球温暖化、大気汚染などの環境問題に関心が集まっています。化石燃料の代わりに、環境にやさしい再生可能エネルギーである太陽光、風力、水力、地熱などのエネルギーを利用した独立型電源システムが増えています。再生可能エネルギーは無尽蔵であり、石油や石炭のように枯渇の心配はありません。その中で、特に太陽光エネルギーを電力に変換する太陽電池を用いたシステムがよく見かけます。太陽光は無尽蔵で、偏在性がありません。また、発電時に二酸化炭素を排出しないなど利点があります。山奥、離島(送電網が届けにくいところ)、自然保護地域(発電機が騒音や排気ガスの問題で使用制限されている地域)などでも利用可能です。
独立型電源システムのメリット
- 送電網が届かないところや、電源を確保し難い地域で電源を確保することができます。
- 災害や非常事故で送電網が機能しなくなった際、送電網に依存しないので、非常用電源として活用することができます。
- 電線を引き込む複雑な工事や電力会社への申請は必要ないため、コスト削減することができます。
- シンプルな構成で、メンテナンスし易くて利便性が高いです。
独立型電源システムの発展に伴い、電気エネルギーがより有効に利用され、幅広いアプリケーションで活用されるようになりました。今後、環境保護や資源再生利用の重要性が高まっている世の中に、独立型電源システムの更なる展開を期待しています。