よくある質問
独立型太陽光発電モジュールについての質問にお応えいたします。
独立型太陽光発電モジュールについて
カタログに表示されている出力値は,何か基準状態がありますか。
出力値は次のような一定の基準により測定しています。(モジュール温度25℃,分光分布AM1.5,放射照度1000W/平方メートル)
■モジュール温度
太陽電池モジュールは温度が上昇すると発電電圧が下がり,また,冷えると発電電圧が上がるという特性を持っています。そのため,一定の温度で測定しないと比較になりません。そこで25℃の温度を基準状態とし,その時の出力特性を表しています。
■分光分布
朝日や夕日は赤い光が多く,日中は青い光が多いと感じられるように光にもいろいろあります。太陽電池は光に反応して発電しますが,その光の色(波長)により感度が違ってきます。そのためにどのような波長分布の光を当てるかを規定しています。
ここで表すAM(Air Mass:エアマス)とはその大気通過量のことでAM1.0とは光の入射角が90度(真上)から入射した光を意味し,AM1.5はその通過量が1.5倍(入射角41.8度)での到達光の光を表しています。
■放射照度
1平方メートル当たりに到達した太陽光エネルギーの強さを表し,単位は(W/平方メートル)を用いています。大気圏外ではおおよそ1400W/平方メートルある太陽エネルギーも大気を通して地表に到達すると1000W/平方メートル程度になります。
カタログに表示されている発電特性について教えてください。
太陽電池の出力は,発生する電圧と電流の相関関係曲線で表されます。つまり,太陽電池の発生する電圧は,その太陽電池の特性によってある値に決まってしまうということです。
■開放電圧:Voc
太陽電池に何もつながない状態で,太陽電池の両端に発生する電圧を示します。
■短絡電流:Isc
太陽電池の両端をショートさせた状態で,ショートした電流を示します。
■動作点:P
太陽電池から出力を取り出すために設定された電圧に対して発生する電流が決まります。この時の電圧,電流の点を動作点といいます。
※太陽電池の最大出力点
太陽電池の出力はlscとVopと原点を結ぶ面積で示されます。太陽電池の出力が最高となる動作点を最適動作点と呼びます。一般的な太陽電池のカタログの仕様書にはこれらの情報が記載されています。
設置後のメンテナンスは必要ですか。
太陽電池の表面に薄くホコリなどが積もることがありますが,通常は雨水で洗い流されます。但し,太陽電池の表面に固着してしまった鳥のフンなどは,取り除くことが望ましいです。
曇り,雨,雪の日は発電しますか。
曇りや雨の日でも,太陽光の強さに応じて発電します。人間の目には太陽光が降り注いでいないと思う日でも,太陽電池は太陽光を感知しています。ただし,夜間は完全に太陽光が無くなるので発電はしません。また雪が積もり,太陽電池の表面をふさいでいるときは発電できません。
太陽電池モジュールの耐用年数はどれくらいですか。
設置環境などの違いにより,耐用年数に差異が生じるため明確な耐用年数はお答え出来ませんが,
約30年前に厳しい環境の山小屋に設置された太陽電池モジュールが現在も問題無く使用されております。
太陽電池モジュールの取付け角度は何度位が良いのか教えてください。
一般的には年間発電電力が最大となるのは,設置場所の緯度より少し水平面に近づけた傾斜角で設置した場合と言われています。東京の場合,方位真南としたときの最適傾斜角は32度で,緯度より3度小さいです。地域ごとの年間発電量が最大になる角度については,NEDOホームページに掲載しておりますので,ご参考までにご覧ください。
太陽電池モジュールを南向きに固定できないのですが大丈夫ですか。
システムを運用する上では問題ありません。ただ,南向きで設置場所の理想設置角度に設置した時と比較すると,発電量は減少します。
太陽光発電の年間発電量の目安はどれくらいですか。
太陽電池モジュールの目安は,1kWあたり1000kW/h程度です。100Wのパネルなら100kW/h程度です。
d.BLUE太陽電池セルとは何ですか。
太陽電池セルは面積当たりの発電効率を高めるため,表面に反応性ガスとプラズマによって微細な凸凹を作り,太陽光の反射を減らし,より多くの太陽光を吸収するものです。
太陽電池モジュールの接続方法はどうすれば良いのですか。
太陽電池のプラス同士,またマイナス同士を接続することにより,最大出力電圧を変化させることなく,最大出力電流は2倍の値を得ることが可能となります(並列接続)。 また,太陽電池の一対のプラスとマイナスを接続することにより,最大出力電流を変化させることなく,最大出力電圧は2倍の値を得ることが可能となります(直列接続)。
太陽電池モジュールの選定方法を教えてください。
必要電流および最大動作電圧を決定後,太陽電池モジュールの仕様を参考にして適当なものを選定します。太陽電池は照度(光の強さ)により,出力が大きく変動します。太陽電池の設置場所(方位,傾斜角)によっては十分な電力を得られない場合がありますので選定には余裕を持たせることが必要です。
有効日射時間とは何ですか。
日本の年間日照時間は,1500~2000時間で,1日の平均は,4~5.5時間です。その内,太陽光発電に利用できる時間は,一日あたり2.6~4時間(日射量1000W/平方メートルに変換した場合)とみなすことができ,これを有効日射時間といいます。